梅の林
三輪車 コロコロ転がして
ゆるやかな坂
下る道、わづかに小石遊ばせて入る
梅林
手は 届かなかった
白くかすんだ花
ちらつき始めた小雪が
桃色のカーディガンに降り
いつまでも とけなかった
ふるさとの梅林に一人
おぼろな 夕方
×××
薄い陽のさす石垣の上
二つ並んだ 長い影がうすっぺらくて
頼りなかった
梅の花が咲いていた
匂いのないのが淋しくて
ふと振りかえると
貴方も同じ様に振りかえっていた
把えたいのに
どうして良いか解らない
はかない予感が
心の中を震えてすぎる
目をふせて
たじたじと思いに堪えた
×××
やはり貴方と別れてから
グラスのお酒に
タバコの煙に
華やかに笑いながら
恋をみおくるすべも知って
一人 酒房の片隅にいる
憶えているのは遠い日のこと
悲しみの影はなく
薄らかにある
はつ春
コメント
リリーさん、こちら埼玉も梅の花が咲きました。夜、街灯に照らされた梅も
なかなか風情がありました。
最後の連が、軽やかで、素敵な余韻を残しているなあと思いました。
梅の微かな香りで、大切な人との淡い思い出がふんわりと映し出され、その儚さが、余計に印象に残るようでした。
恋をみおくるすべも知って
一人 酒房の片隅にいる
カッコいいですね^ ^
@レタス
さまへ
お読みいただきまして、どうもありがとうございます!
コメントとても嬉しいです。(*^^*) 梅の木が好きなので、
この作品を書いてみました。
@ayami
さまへ
お読みいただきまして、どうもありがとうございます!(^^)ゞ
いつも、私の作品を丁寧に読み取ってくださいまして大変うれしく
感謝しております。m(_ _)m
この詩は、私の好きな白梅の木のイメージから創作致しました。
そうですね…^ ^ 全体の筆を、映画のような映像で流してみましたので
最終連は、ちょっと脚色してありますぅ〜。⭐︎
ayami さまに「梅の林」を楽しんで頂けて、良かったデス!(*´∇`*)
@リリーさん
おはようございます。
今日から三連休ですね。良い休日をお過ごしください。