サヨナラ言えなくて
きみの悲しげな 薄茶の瞳が
雨に濡れた 捨て犬の耳に重なる
愛してるんだよ と 大きな声で
もし あの雨の日に戻れるのなら
真っ直ぐな思いに 応えられなかったのは
どこかに 罪の意識があったから
マロニエが 咲き始めている
色とりどりの傘が 橋を渡っていく
別の世界に いたかもしれない
冷たい言葉を さえぎって
優しい言葉で包んで 抱きしめてくれたら
町を出たと 誰かに聞いた
きみの忘れ物 生物学の講義ノートに
几帳面な文字が並んで あたしを責めている
きみの悲しげな 薄茶の瞳が
雨に濡れた 捨て犬の耳に重なる
愛してるんだよ と 大きな声で
もし あの雨の日に戻れるのなら
真っ直ぐな思いに 応えられなかったのは
どこかに 罪の意識があったから
マロニエが 咲き始めている
色とりどりの傘が 橋を渡っていく
別の世界に いたかもしれない
冷たい言葉を さえぎって
優しい言葉で包んで 抱きしめてくれたら
町を出たと 誰かに聞いた
きみの忘れ物 生物学の講義ノートに
几帳面な文字が並んで あたしを責めている
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コメント
最終連目が、強く印象に残ります。生物学の講義ノートの、几帳面な文字…。この描写から、「きみ」の想いが伝わってきます。