表へ出ると
空気が
透き通った
ガラスの面のような
厳しくも
やさしくもある
張り手のような

目が慣れると
夜だった
表は
帰り道
夜の道
なんにも
縛られず
帰る

あたかも
愛などないと
表向き
折り重なった
ここまで着いた
ややこしい

だまして
ころがり
ふまれた
愛か
何か

透き通った
ガラスに
爪をたてる
ような
かじかむ
ような

どうせなら
傷つけてほしいと
君が言った

無言で
表に出て
帰る

投稿者

岩手県

コメント

  1. 表があるなら裏もあって、その裏にこそ物語があるのに表のことしか書こうとしないのが格好良いなあ。いや罪深いのかも。

  2. 透き通った/ガラスに/爪をたてる/ような/かじかむ/ような
    どうせなら/傷つけてほしいと/君が言った
    この二つの連に、裏の片鱗が隠れているように思いました。裏バージョンも読んでみたいですね。

  3. 私にはとても難解でした。でも、そういうことか、と上記お二人のコメントを読んで気付きました。もしそうなら、このコメントの続きは「裏」が発表されてからにしたいなと思いました。

  4. 表の反対は裏ではなく、内とか中とか=君の部屋とかふたりきりの世界?
    三連目がとてつもなくイメージを駆り立ててる気がするなぁ。

  5. トノモト氏
    格好よいかどうか。パンツが裏返しだったりするのでね。

    長谷川氏
    ありがたい、読み込んでいただけて。

    たかぼっ氏
    それでは来世まで乞うご期待!

    あぶくも氏
    やはり表よりうちの方があったかいですかねぇ。今日もさむかった。

  6. 照れ隠しです。

  7. なんにも縛られず帰ったことが無く、それが不思議です。記憶の器がガラス張りになって掻き回されているようでした。

  8. たちばなまことさん
    様々なしがらみもありますが、もう僕はなんのしがらみや束縛、人の重し、誰かの傷あとにもらなない生き方をしていきたいのです。

  9. なんかね、傷つけられない理由があるんだよね。と年をとってからわかるんだよなあとわかる最近です。
    あの頃はわからなかったんですよ、純粋過ぎて、真っ直ぐすぎて。
    今は良くも悪くも大人になったんだと思うのです。

コメントするためには、 ログイン してください。