酷暑
空から落ちてきた 一粒の火の粉が発芽して...
忘却自失
記憶を喪う夢を見た 何も思い出せないまま...
夏の夜の夢
ただあなたにあいたい たとえそれが夏の夜...
おめでとう
そうね、もう たいがい憶えていられないの...
さかな
魚しか愛せない彼 いつもじっと見つめ う...
この時に
月の闇に耳を澄ますと、 忘れていた約束が...
としでんせつ
だれかが としでんせつ を ささやいてる...
眼
テーブルの上 画用紙の切れ端が無造作に ...
坂の上から・街の中から
歩いてきた この道を かつて歩いたこの道...
虎と馬
虎の子は独りで、ただただ待っている。 狩...
きれいなこと
きれいごとを言うなと人を斬ったとき かえ...
F
まつげを上げて マスカラを塗ることすら ...
空が墜ちてきた日
春雷鳴る午後の用水路にて 若い男女が目合...
朝旦
優雅にしらさぎ ひらひらと蝶 横断歩道...
蒼空にて
あぁ 炭酸が抜けて お仕舞になったワタシ...
「ありふれた女よ なにを狙ったの?」
. 「今生の別れね 国は人を縛るから」 ...
二人傘
雨に濡れて歩くあなたに そうっと傘を差し...
夏 ハ イチバン <死> ニ 近イ
絶え間なく地表を攻撃する夥しい光の微粒子...
熱帯症候群
小学校四年生の夏に初恋の人、小夜ちゃんが...
ディシプリン
. 女が見ていた 散文の中で覗き見してい...
なろう
静かな人になろう 決してはしゃがず 出来...
魂の楽園
いくつもの孤独を経て 同じ詩を口ずさむ時...
がんだ
シデヌキさんが死んじゃった 銃で撃たれて...
樹生
私が星を集めたら あなたは土を集めるでし...
再会
小さな物に大きな物が入っているの 頭に宇...
地獄の季節
ガソリンが作る虹 背景は半透明ビニールの...
とある機械人形の御伽
これはこれは、むかしのおはなし。 とある...
そして
そして 心臓の魂は 律動している 青白く...
19のうた
Concrete Jungleを闊歩して...
蝶の蜃気楼
今日も、 毒に溺れる夢を見た。 小さな小...