In the shade
駅から出るとバスターミナルを 陽が独占す...
猫の尻尾の方角に
猫の尻尾に従って 俺はそっちに行ってみた...
ゆび
指先一つ分の 旅をする カチッと、 ...
燃える時間
春雷が轟く中で、 一際高い朽ち木に稲妻が...
明日の愛を思い出そうとしている
いあいどう 大上段や 照る家紋 そして、...
Aple
お前と会ったのは むし暑いマニラだった ...
ドアの外
あっち側に行って 魂を料理 ローズマリー...
月夜の海辺
窮屈な靴履いて 海へ入る 重い砂含んで歩...
真雷電
鐘遠音 貞操は雷 鵜が舞うな
白紙から溢れてます
美しい鳥たち 極彩色 羽ばたいている 白...
チグハグな世界で
私のこの想いは 貴方には 計り知れないも...
正しさの定義
不都合な真実がある 間違っていることに気...
鳥ガラスープ
言葉に泣きついても 現実がお前をかき回せ...
幻月
明けてゆく砂浜で 君はゆっくりと 起き上...
ノイバラ
青空が遥か高く張りつめた時 草も花も...
星を掴みたい、蜂も掴みたい
私は星を掴もうとする。当然届かない。 な...
ししゃもの黙示録
本当はししゃもじゃねえんだ フリをして売...
ふう檸檬月
空を見上げると 満月が檸檬になっていた ...
「変化と固定」
「変化と固定」 1人の葛藤が具現化した革...
SWEET NOTHING
空っぽの世界と君は言った 今は彼女と登山...
日々のメモリ
浴衣姿の友達 落ちてく線香花火 目の前の...
母と父の手
母と父の手を繋いで 歩いた なにかの帰り...
「拝啓 滝壺から」
炎暑の候 聳り立つ岩肌から 濃緑の滝壺に...
クリーナー
いい時も悪い時も 俺は中野新橋を渡って ...
靴
靴を洗濯した。 ついでに。 帽子も洗濯し...
アジの開き
夜七時のニュースへ耳だけ傾け ガスコンロ...
GRACE
お前を想うと 俺は自分を呪う そばにいて...
五連詩 喰らうもの
『祀られしもの』 小さな祠に、生首の石像...
不全インソムニア
僕が見る夢は必ず現実となるので 母親が死...