感想文的自由なコラムPOECOLポエコラ #014

あまね/saku

普遍と書いてあまねと読む

#014|2023.05.12

はじめまして、もしくはご無沙汰してます。
あまねです。

今回ぽえコラを書かせてもらうことになりました。

軽く自己紹介すると。
2004年、当時25歳の時から詩を書いています。来年は20周年なので盛大にお祝いします。
日本WEB詩人会、ぽえ会との出会いも同時期。最初に投稿したのが2004年の2月ぐらいだったように記憶しています。あやふやだけど。
当時は週に1回しか投稿できなかったので、一週間経つのをまだかなまだかな、と待つのが楽しかった。いろいろな詩人さんと交流するのも楽しみでした。
ちなみに、そのころはニートやってました。えへへ。

さて、詩について語ってみましょうか。

ふだんあまり深く考えながら書くことが少ないのですが、普遍的であれ、というのがぼくの詩作の目指すところです。
一昔前にユリイカだったか現代詩手帖だったかで見た記事がとても印象的だったのです。「詩のないところに響く言葉」という見出しだったかな。
「読んだ」ではなく「見た」と書いたのは、見出ししか覚えていないから。
記事の内容自体はえらく難しくて最初の数行で耳から煙が出て読むのをやめてしまったのですが、「詩のないところに響く」ってなんだか素敵な響きではないですか。
要するに詩が好きな人にだけ響く言葉に果たして意味があるのだろうか、という話だとぼくは理解したんです。見出ししか覚えてないけど(笑)

普遍的であること。それを、ぼくは「1,000年残る」ことだと言っています。いや、初めて言ったか。
要は1,000年残りたいんです。もちろんなんとか和歌集みたいに原典に近い状態で残らなくてもいい。もしも1,000年後に読まれたとき、理解してもらえるものが書きたい。
まあ100年でもいいんですけど。ぶっちゃけぼくなんかのレベルでは30年くらい残れば御の字かな(笑)
時代を越えた普遍性ってあると思うんです。どんな時代でも変わらないもの。ぼくはそれを詩に込めたいと思っています。
普遍性ってなんぞや、と言われると実はあんまりよく分かってないのですけど、陳腐な言い方をすれば「人の良心」とか「愛」なんだと思います。誰かを好きになる。誰かのために何かしたいと思う。それってきっと1,000年後の人たちも同じですよね。人間の根源はそう簡単には変わらないと思います。

と、ここまで語ってきておいてなんですが、実は詩を書くときぼくはあまり頭を使いません。「普遍的であれ」と思いながら書いているわけではないのです。
詩が書ける時ってだいたい勢いで5分くらいで書いてしまいます。それ以上は集中力が続きません。
どうやらぼくはとても刹那的な人間のようで、それが普遍性に憧れる源になっているのかもしれません。
詩について語るのも、とても苦手です。詩を書くのに頭を使っていないので、他の人の書いた詩を読んだときに生まれるイメージとか、そういうものをうまく言葉で表すことができないようです。
もちろん全く頭を使ってないということはないと思うのですが、頭の使い方がとても刹那的なのでしょう。

さて、なんとなく自分について語ってみました。
最後に四月に投稿された詩の中から、ぼくのお気に入りをいくつかご紹介したいと思います。

 

リリーさん

家族というもののあり方について、考えさせられるところがありました。

 

ますこゆうりさん

疾走していくようなイメージが美しく、なんとも物悲しく、よかったです。

 

ぺけねこさん

ひらがなの使い方がめちゃくちゃぼく好みでした。素敵。

 

ゼッケンさん

悲しい男性性について考えつつ、「許してくんねえかな」の一言で爆笑してしまいました。

 

あまね/saku プロフィール

1979年東京生まれ。
東京(田舎のほう)在住。
介護福祉士。
好きな色はインディゴブルー。
毒親サバイバーでメンヘラ、ADHD疑い。
妻は詩人たちばなまこと。

あまね/saku