人生を教わる
何はともあれ まず 自分から 微笑んでご...
免許を取れた日
「免許を取るには、年齢位の金がかかる」 ...
写真は添えるだけ
僕は十九で入院した折、この世の一切を放棄...
セントジョーンズワートの庭で
柔肌 胸の やわはだ 膨らみに向かっ...
娘の運んできた時間
スキップして駆け寄ってきてくれる 小さな...
ありがたや
トイレットペ-パーの残りを 使いきり、ち...
蝶
特別な色のない 夜が 麗らかに 舞...
見つめる
あなた と思う と同時に わたし と思う...
謹賀新世紀
次々にうまれてくる次々にうみだしていく合...
憂鬱のA&B
あいつはふとしたときに現れる 僕の隙をつ...
まわり道
曇っている下で、 雨上がりの葉は つやつ...
微熱
── 微熱が台所の音に責められてい...
どんこなます
俺の息子が生きてりゃよ 今ならメジャーで...
アシンメトリー
焼酎お茶割り三、四杯 もう決まっちゃう ...
ひとつであれば
ひとつであれば これもあれもそれも 僕の...
垂直に立つ
ロックは叫び パンクは態度 僕は屹立する...
シロバナムシヨケギクは電子蚊取りの夢を見るか
店が賑わいを見せる頃、見馴れない一人...
浄土ヶ浜
涙の分だけ人は強くなるだなんていいます ...
シャドウボクサー
少年の頃 目の前に立ちはだかる でかい...
失風講
アパートの壁には小さな孔あって 燐室の猿...
酔えば官軍
緊急事態最中 押さえ込まれる気持ち 外出...
子供たちは真夜中を指さす
かの祖父 老いぼれはスパゲティ戦から帰還...
ある世界
ひっそりと光るそよ風の縁にあなたと私がい...
先生
先生はおもむろに厚い本を取り出し、その中...
リズム
まいにちちがうリズムに おどらされて ワ...
梅雨入り
通り雨が ガラス窓を叩いて 水の季節を告...
夜に想う
寝室の灯り 消すと月あかりのようにしばら...
ビアホールで
好みの飲み物を手に 男たちが雑談をしてい...
シルクワーム
にび色の 繭玉 落ちて 割れて 光を放つ...
志向性
目がいいというのは 単に視力のことだけで...