オールドスクール
圧風の中 走り続けた日々 弱気はマンホー...
炭酸
雑居ビルからの反射光が背中を焼く 乾涸び...
うすむらさきいろ
夜明け前のベランダからきみが飛ばした紙飛...
花として 人として
今日咲いたあなたを まだ咲けないわたしが...
影
斜めに射す陽が ようやく黄金色に熟して ...
もうひとつの時間
池のほとりに咲く梔子の 抑えた柔らかみを...
いちごジャム
子どものころ読んだ絵本で 小人のおばさん...
7時にこの青は出ないよ
暗めでも 冬の お前のあれが 熱くなる ...
穏やかな朝に
まじめであることが 自滅を意味することも...
肉を詰めたピーマン
今夜は ピーマンの 肉詰め 大人になって...
タワーレコード
パブロハニーな君の首を噛む つづれおりの...
風呂
色素と共に 流れ出してゆく 私の成分...
モノクロ
かたんかたん 朝もやを抜け出し静かな旅立...
イアトロジェニック彼女
エルゴタミン(1)の使い過ぎで頭痛は増幅...
ぼくのトンボ
ちびた鉛筆 のようなトンボが 風をひっか...
雲影
あの日 火葬の煙が 一筋昇り雲となって ...
いのちは
深くて静かな宙を一羽の鳥は行く 深くて静...
飼われて思うこと
疫病学の専門家は外に出るなと言い カウン...
少年のまなざし
いつしか 朽ち果てはしない詩のように、 ...
そんなもの
糧でもない 希望でもない 正義でもない ...
花の写真を撮りました
綺麗に咲いた花なのに 鼻くそためてちゃ台...
匿名
木立よりアカショウビンが 燃え上がる嘴で...
森林浴
場によって語り口が変わることはある 5c...
道しるべ
わなわなふるえる ひびの、よろこびかなし...
砂丘
ただ波の音だけが 繰り返される 低いざわ...
坂
坂を下りながら考える 答えの出せないあれ...
ほんとはじぶんのこと
いそがない いそがない きみにわらってい...
逃亡旗手
先天性虚言症集団の僕ら 「リズム・オブ・...
侘助
湯島天神の境内を抜け 急な石段を下りる。...
とはいえ
ありがとう、無事でいてくれて 無事じゃな...