蝕
追いかけたのは俺の死 世界の死 俺は輝い...
かなしみ
かなしみは かなしみのまま さびしさも ...
器
寺の庭の隅にある 竹筒から・・・・・・石...
プラハ
城の広場の片隅で なすすべもなくヴァイオ...
川辺の花
川辺にひっそり佇む花。 水面の煌きを見つ...
万華鏡
波打つ夜明けのシンメトリー ゆらめく都市...
ぴんへっど
間抜けめ つまらぬことに腹を立てるのはや...
空想過酷小説
彼女には事物より観念の方がありがたかった...
失職-あるCAの場合-
気付けば三十路は手前 迫り来る人生の黄昏...
夏の詩
相当危惧をしていた話だが 空は遠く 雲は...
暁音(あかね)
浅い眠りが覚めた 澄んだ大気の中でふと吐...
夜道
君は郊外の一本道に車を走らせて いる...
カルチェ・ラタン
夜のメトロ 向かい側のホームで 小さく手...
感受性を詩人に捧げる
感受性を詩人に捧げる * 本屋では詩集を...
嘘つきと真夏
群青がいっぱいに広がっている 微熱を抱え...
りんねえ
田んぼで蛙が鳴いてる 朝から晩まで 金銀...
「悪い」について〜赤の他人の介入に屈しない
「悪い」について〜赤の他人の介入に屈しな...
死にかけのおじいちゃん
年末から入院したおじいちゃん お正月はど...
工場跡
セピアにくすんだ壁が 「ゆっくり休んでい...
宮崎
留守になる夏 フジヤマ ゲイシャ キナク...
引きずれ未来
ノストラダムスは自らの死を予言したが 彼...
凶悪
淡い浴衣に赤い口紅 小さな歩幅で薄闇をゆ...
海陸風
言葉を産めないのなら 水のごとくさらさら...
夕方-どうしようもない虚しさと-
例えば私が灰だったとしたら きっとあの茜...
呻 ぎん(口へんに金)
肉骨茶のにおいが満ちる千の夜、 私は小人...
草(腐)
言葉は安すぎる 二つ束ねて三文銭で売っ払...
銀色の卵の形をした再帰目的語はかく語りき
それから F君は うがいを4回してから歯...
ある夜のメルヘン
女のお尻は男よりも丸い 僕に耐えられぬ、...
見方を変える
右足を左足の上からかぶせ 体をねじるよう...
ユナ通り
友だち、といっても、そんなに親しかったわ...