本当の声
君...
突然愛の言葉で
きっぱりと髪を切って来たおまえは すべて...
望遠の日々
少し、日常を離れた 千葉の港のポートタワ...
あの風に―
微笑みから起こる風よ そなたは私を勇気づ...
スペインオムレツ
兄は東京の大学を出て 以後も 東京人...
闇市跡地
ハモニカ横丁の店員は 6年前から外国人が...
もう、新緑の季節
植物園の塀に沿い ゆるい坂を上がっていっ...
サクラ
ねえ見て、サクラが さいているよ 何があ...
プランク時間のあとに
A) ご存知のように私たちはみな過去...
夜の航路を
どこまでも 飛んでゆく 真夜中の深い大気...
パパ、パパ、パパ、
まれな望みと書いて希望だった 知恵の実を...
涙、瑠璃色の
こぼれて落ちる つぎつぎと 咲いたよ、と...
天の寝床
太陽に照らされて きっと温かだろう そっ...
役目という命
小さくて 手のひらにのる 青黒くて艶消し...
遠い地図
或 休日の朝 溶かしバターのシナモントー...
プクプク
プクプクの泡泡をかきまぜながら いつかは...
鏡月
甲類で世界を傾けた日々を思い出す 呼気か...
コンテンポラリー・アート
《《 空閑面と見つめあい生きたいと志...
花筏
桜の心尽くしの花筏。 人類の試練を慮り ...
春の便り
風吹けば花開き 撒き散らされる くしゃみ...
握りしめた手
固く強く握りしめた手 それはどこか勇まし...
新宿ダグにて
いくつもの顔のない 詩 がこの胸を通り過...
即興/春、連綿
さえぎられた日差しからこぼれ出てくるのは...
みどり
その少女は〈みどり〉と言う名であった 混...
お前は
お前は偶然に現れたね ソバージュでボディ...
予 言
当時エルサレムを支配していたユダ国は、バ...
暗い海から
20代の頃朝が来る海が好きだった 暗...
一定
一秒は一秒、一分は一分、一時間は一時間 ...
木曜日
すでに イヌもサルもキジも消されてしまっ...
頭三歌(とうさんか)
あしひきの とて さけつるひまそ なか...